1 不整脈
 不整脈死の原因は心室性不整脈が主である1),2).心室性不整脈は起源をヒス束分岐部より下部(心室寄り)とし,単発の期外収縮,連発しても30秒以内で自然停止する非持続性心室頻拍および,30秒以上持続するか30秒以内でも停止処置を要する持続性心室頻拍,加えて心室細動からなる.心疾患を有することが多いが,諸検査でなんら異常が認められない例もある.心筋梗塞後や心筋症などにおける不整脈や,一次性の不整脈疾患における不整脈(QT延長症候群など)については,各病態の項で再度述べられる.

1 心停止(蘇生例) 2 持続性心室頻拍(SVT) 3 心室期外収縮(VPC)・非持続性心室頻拍(NSVT) 4 洞不全症候群(SSS) 5 房室ブロック 6 脚ブロック
次へ
心臓突然死の予知と予防法のガイドライン(2010年改訂版)
Guidelines for Risks and Prevention of Sudden Cardiac Death(JCS 2010)